こちら魚住町駅当直です

信号機故障時 忘れるな!踏切代用てこ

20回目の"Weihnachten"を迎えるにあたって

♪クリスマスが今年もやってきた^~

市井でこのような音楽を耳にする機会が増えてきました.

恐らく読者の皆さまの大半は,何かしらの嫌悪感を抱いていることでしょう・・・.なぜなら,そう

クリスマスにいい思いができないからである!

クリスマスといえば,幼少期は白髭爺が窓をこじ開けてプレゼントを渡してくれるという「ワクワク」がありましたが,その正体を知ってしまった今となっては「何もない」ただの冬の1日に成り下がってしまいました.

本邦の若人の間では,クリスマスで恋人と過ごすことをある一種のステータスとして捉えられていて,恋人と過ごせない人は男女問わず「負け組」呼ばわりされてしまうようです(揶揄の意はない).

ご安心ください.私もかれこれ20回目のX-Dayを迎えようとしていますが,未だかつてクリスマスを家族以外の他人と過ごしたことはありません(なんならオッカアと郵便局巡りしてたくらい)

ここでは,所謂「負け組」による「負け組」の皆様に,勇気と希望を与えるべく,下には下がいるという言葉がピッタリの考察をしてみようと思います.

 

0. スペック

  • 顔: 悲惨,目も当てられないレベルだそう.癖毛(これもダメ)
  • 服装: 助けようがないほどダサいらしい.
  • 身長178cm, 体重86kg (MAX: 95kg)
  • 趣味: 旅客営業制度・駅営業・輸送調査,郵便局巡り,道路標識撮影
  • (建前上の趣味): カメラ,限界旅行
  • 団体行動はあんまり好かない

詳しい話は,

高専編入学試験玉砕特攻ルポ(総括編) - こちら魚住町駅当直です

Twitter @Parttime_man

をご覧いただけますと,中の人の素性がよくわかります.

1. なぜお相手がいないのか?

恥ずかしながら,20年間生きてきて「一歩上の関係」に発展したことが一度もないのです.(ただ,不名誉なことに援助交際疑惑が出ているようですが,そちらの「交際」も一切ございません.)

ここでは,そのいない理由について考察をします.

a) 顔含め外見が悪い

中身が一番!といえど,やはり第一印象は重要です.薄汚いおっさんとグラマーなオネイサン,どちらに話しかけられたいですか?そういうことです.

悲しくも,私はデブであるということも手伝って悲惨なレベルの面です.もちろん体型も悪く,所謂ドスコイ体型.そして,デブである以上オシャレする気にもならず,小学校高学年からスラックスにカッターシャツ(高専入学後はネクタイにジャケットも)を着こむという,世のトレンドからかけ離れたクソダサスタイルを貫いています.楽だけどね.

恐らく,こういうことが積み重なって,ただでさえ顔が悪いのに余計見た目が悪くなり,結果として女性陣からの第一印象を下げまくっているのでしょう・・・.

ちなみに,一時期20kg減量したことがありましたが,何も変わらなかったということも付記しておきます.

あ,でも指は綺麗とよく言われます(無意味)

 

b) 中身が悪い

外見という一次試験を突破した後は中身の審査に入っていくわけですが,悲しくもこちらも酷い有様.一般に「気遣いできる男はいい」と言われていますが,気「違」いという言葉がピッタリなほどひどい中身です.恐らく中の人と対面したことがある人は,中の人がどれだけ異常な人間かを認識しているはずでしょうから,想像しやすいでしょう.

そうです.趣味がとてつもなく異常なのです.

一般的な若い子であれば,旅行であったり,食べ歩き,スポーツ,ゲーム諸々,所謂「市民権を得た」趣味をいくつか持っているはずでしょうが,私の趣味は「は?」と言われかねない趣味ばかりです.

某女史曰く「こんな変な趣味だと女できねえよ!」,正しくそのとおりです.

加えて自己中心的,気遣いができない,思いやりがない,幼い思考・・・性格も悪いときた・・・,もう助けようがないですね.

 

c) 挙動不審

どうやら挙動不審らしいです.そういう生き物なんでしょう.あと図体がデカいから余計に目立つのでしょう,きっと.

 

d) 会話が下手くそ

会話慣れしていないものですから,まともに会話が成立しないというところも問題でしょう.恐らく中の人の話は,建設材料の授業の10倍くらい退屈でしょう.話し上手聞き上手になりたいものです.

救いのないことに,声も気持ち悪いようです.こればかりはどうしようもないので,もう諦観しています.

まだまだ挙げていたらキリがないので,ここら辺で置いておきます.まあとんでもなく不良・・悪質,事故物件であるという事がお判りいただけたでしょうか.

 

2. ではどうするか?

簡単な話です.「輪廻転生」がすべてを解決します.

冗談はさておき,努力で解決すればいいのでしょう.例えば,顔のように単に痩せただけではよくならないものもあるので,そこをどうするか?まあ整形する気はないので,もう諦めでしょうか.

よく,「きっと運命の人はやってくるから!」というワードが散見されますが,20目前にしてそういう関係が一度もない男をいいと思いますか?と問いたいですね.間違いなく問題物件認定を受け,除外されてしまうでしょう.そもそも高専という一種の閉鎖空間にあと2年いることを考えると,新規の出会いも期待できそうにないですが.

出会いといえば,巷では「出会い系アプリ」が再興しているようですが,こちらも画像主体のマッチング,即ち「見た目重視」になってしまうことを踏まえると,中の人には不利でしょう.

変にそういう展開を目指して頑張るよりも,大人しく趣味の世界に没していく方が精神的によろしいのかもしれませんね.

 

結論

黙って痩せて,また黙ろう!

 

3. 最後に

下には下がいる・・・皆さんにとっての安心材料(という名のプレゼント)となれたでしょうか.世の中にはこんな残念な人もいるのです.

やはり,外っ面がすべてを解決するのです.イケメン,美女であることに越したことはありません.例え中身に難があったとしても,です.

若い高専生,読者の諸君!今ならなんとでもなります.決して諦めることなく,いい思いができるように頑張ってください!

皆さんがクリスマスで「いい思い」ができるよう祈念しております.自分は「旅客関係帳票記入例 改札編」と熱い夜を過ごそうかな?

Frohe Weihnachten und ein gutes neues Jahr!

(終) 2022.12.11 自宅にて

みゃあだいでっせ!(名古屋大学工学部編入体験記)

令和4年度(実施年度)名古屋大学工学部高専編入学試験を受験し,ただただ自校の恥を晒して「勇気ある知識人」になれなかった一高専生の体験記を以下に記す.なお,当人は名古屋大学京都大学に落ち,結果として専攻科に転がりこんだ人物なので,是非これを参考にせず勉学にいそしんでいただきたい.

 

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「勇気ある知識人」: 名古屋大学の人材育成の目標として掲げられているもので,一般的な大学入試の書類送付封筒に印刷されていることでよく知られている.なぜか?インターネット上でコケにされ,Tシャツが作られるほどとなっている.かわいそうに.

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中の人の詳細なステータスや諸々の所感は

高専編入学試験玉砕特攻ルポ(総括編) - こちら魚住町駅当直です

に記載してあるので,そちらを参照されたい.

 

1. 簡単なステータス

 

2. 志望動機

  • 本命の京都大学の練習台として丁度よかった(科目,難易度)
  • 志望研究室(計画系)の研究内容,教員の思想が自分とマッチしていた
  • 学校の規模感がこじんまりとしていること
  • 大学院支援が充実していること(コラ画像みたいな学長ポスター?)
  • つボイノリオの聞けば聞く程」がリアルタイムで聴けるから

3. 試験対策

怠惰な人間なので大したことはしていません.過去問をバサッと見た感じ,全科目共に典型問題が多い印象を受けました.

数学: 徹底研究,過去問特訓,細野真宏の確率が本当によくわかる本(対確率理解)

物理: 弱点克服シリーズ(力学,電磁気学) のみ

化学: 化学の新研究,化学の新演習,大学への橋渡し-一般化学,有機化学(大学_一般化学は熱力学関連の理解に大いに役立ちました)

面接対策: PEL-水理学,構造力学,森北出版-地盤工学,計画学-授業スライド

 

編入の意思は入学当初からありましたが,実際に勉強しだしたのは5年生に入ってからという体たらく.しかも大して勉強していないので落ちて当然という有様でした・・・.面接対策に至っては筆記試験終了後に詰め込むというやる気のなさ.大して練習していません(喋ることは好きなので,教員に練習役をやってもらうこともしてません.一人でブツブツ言う方が楽なので(笑))

また,所属校には名古屋大学に関する情報が一切なかったので,teamsで適当な豊田高専の方にDMを送りつけ,面接内容等々の情報を仕入れました.(運よく同じ名大志望の方にありつけました・・・あの時は本当にありがとうございました)

 

ちなみに仕入れ情報によると,例年面接では

  • 志望動機
  • 併願校と順位
  • 土木を志したきっかけ
  • 専門科目で得意なもの
  • 行きたい研究室
  • 学びたいこと
  • 卒研

を聞かれていて,口頭試問に関しては,

などと,学校の授業を復習すれば問題ないレベルだそう(氏談)

4. 試験本番ルポ

編入試験当日の指示書類

期末試験を受けた後,特急と新幹線を乗り継ぎ,夕刻には名古屋に到着.その足で,名古屋名物の「味噌カツ」を食し,名古屋の味噌文化を知らしめられました(笑)

その後,地下鉄に乗り早数分の地下鉄今池駅から徒歩数分の「ルートイン名古屋今池駅前」にキャンプ地を構えました.汗を流した後,軽く筆記内容を確認し,床に就きました.割とすんなりと眠りに入った記憶があります.

(ちなみに当該ホテルにて,数名高専生らしき人を観測しました)

 

試験当日,会場に20分前くらいに着くように向かいました.名古屋大学は国立大学としては珍しく好アクセスなので,あまり汗をかくことなく学校にたどり着けます.

試験会場は他学科と合同の会場で,全体で70名ほど,土木に関しては6名(豊田3,四国方面1,東北方面1,自分)でした.服装に関しては,概ねスラックス+半袖カッターが6割,私服と背広が2割づつという感じでした.(しっかりとネクタイ締めれないならつけない方がいいのに・・・)

空席は少なかったです.やはり第一志望にしている人が多いのでしょう.ちなみに数学終了後,体調不良?のためか試験を棄権した方が1名いました.

全体を見まわした感じ,他の受験生が用いてた参考書は,数学に関しては「徹底研究」「過去問特訓」「教科書」がほとんどで,物理は「弱点克服シリーズ」「サイエンス社の参考書シリーズ(黄色表紙)」が拮抗し,化学に関しては多種多様といった感じでした.

 

さて,本題の試験内容についてですが,具体的な内容に関しては過去問を取り寄せてもらうことに前提に・・・

数学は1問目で編入数学で登場することがないと思われていた,三角形の角度の問題が出てきました(ベクトルを使って解く問題).行列に関しては過去問特訓の例題と同じ問題,微分方程式(オイラー形),確率に関してはややこしいながらもなんとなく解ける問題でした.解答用紙に関しては,白紙に自由記述形式でした.全体的に自信はありません・・・.

物理は力学,電磁気それぞれ2問づつの出題でした.力学1は基礎的な問題(値を代入しなければならないのが面倒),力学2は久しぶりの剛体問題(ノーマークだったので適当に・・・),電磁気学1は弱点克服シリーズに掲載されているものでした(tanを活用),電磁気学2は初見の問題でしたが,なんとなく解けたという感じでしょうか.解答用紙は,枠が設けられていて,式をズラズラ書くことを想定してなさそうな雰囲気でした.また,全体的に値を代入せよ(ルート2は1.41とするみたいな感じで値が与えられる)の問題が多いので,間違いに気づきやすい問題設計がされていました.力学1,電磁気学1・2は自信がありますが,力学2に関してはノーマークだったので自信0です.

化学は,基礎事項を問われる(炭素云々・・・)内容ばかりで,化学嫌いの私でも結構得点できたような印象です.ギブズエネルギーの計算が少々面倒でしたが,「大学への橋渡し-一般化学」で演習していたので,スラスラと解けました.

試験終了後は,そそくさと学校を後にし,宿の近くにある町中華で食事を取りました.19時から23時までWOWOWを観ながら,一人でブツブツと面接練習をしました.(ちなみに宿の近くはどうやら風俗街だったらしく,宿のEVには連れ込み利用を禁止する貼り紙がありました(笑))

 

2日目,こちらも20分前に着くように向かいました.ただ筆記試験会場と異なり,土木の面接会場は少々離れた場所にあるので要注意です.あと,前日と異なり建物に年季が入ったものでガッカリしたのは内緒.面接控室に集合したのち,1名づつ移動させられる形式でした.大体他の受験生は,各々が用意したカンペ集や,学校の専門の教科書を見て時間を過ごしていました.

いよいよ,お待ちかねの面接・・・という事で階上の会議室に移動し,入室しました.試験官は4人でした.面接内容は,

  • 志望動機
  • 併願校
  • 博士課程行きたいって言ってたけど,その後したいことは?
  • 何故土木を志したのか(ドイツにいたことを言ったらざわついていたのは内緒)
  • 研究以外で大学でしたいことは?

定型質問に関しては,割といい反応をもらえたかな?という印象.なお,ここからの口頭試問で地獄を見ることとなる・・・.

  • 得意科目は何?(思い付きで計画と土質と言ってしまう)
  • 線形解析わかる?(授業では扱ってないので・・・,弊学の計画学は社会科学よりの内容だったし)
  • 費用便益分析は?
  • 便益ってどうやって金額出すの?(経済効果?)
  • 計画学にはどういう解析手法がある?
  • 重回帰分析は?
  • 土質について,テルツァーギの式の大事な要素(うっかり忘れて赤っ恥)
  • 液性限界とは

フォローはなし,詰問されていたような印象で,ああ学校の恥さらしと言われても過言じゃないなという恥辱的な雰囲気を味わっていました.終わった後は不合格を確信し,「ああもう少しやっとけばな」と後悔しつつ,寄り道をせずに,明日の期末試験の内容を確認しながら帰路につきました・・・.

 

5. 所感

結果としては,お察しのとおり落ちました.そりゃボンクラだもんね.合格者は全員豊田高専生だそう.流石中京圏の名門高専と言われているだけありますね.ただ,試験内容を見る限り,基礎を抑えて,演習を重ねていれば解ける問題が大半だったので,他の難関大学と比較すればそこまでハードルは高くないはず.あと,最後に「得意科目は?と聞かれたら,好きな科目じゃなくて答えやすい科目を答えような!」おじさんとの約束だよ?個人的には水理学と材料が割と的を絞りやすそうなので,おススメです.

名古屋大学はその保守的な地域柄というのもあって,中京圏以外からの進学実績が乏しく,情報が少ないという難点がありましたが,この投稿で(土木に関しては)その溝を埋められたかな?と思います.後進の皆さんにおかれましては,是非入念に対策を取り,このボンクラの仇を取ってほしいなと思わんばかりです.

 

名古屋大学は,ご丁重に坪量114kgの上質紙を使用した,公印押印,文書管理番号を付番した不合格通知書を送付してくれるので,とてもいい大学です.しかも,文書管理番号がレーザー印刷ではなく,プランジャー式で印字されているのがもうたまらない・・・!

大変律儀であるとともに,文書社会であることがひしひしと伝わってきます・・・.感動しました.封を切った時,「落ちたけど,こんな素敵なものが貰えるなんて・・・受けてよかった!名古屋大学ありがとう!」そんな感情が沸き上がってきましたね.

素敵な不合格通知書

(終)

 

何か質問等あれば,当ブログへのコメントorTwitter ID「@Parttime_man」に是非「遠慮なく」ご一報を!お待ちしております.

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(2022.11.25: 一部箇所訂正,諸画像を追加) 

高専編入学試験玉砕特攻ルポ(総括編)

2022年(実施年基準)高専編入学試験に意気揚々と特攻し,華麗に(?)玉砕していった筆者の自叙伝なるものを後進のために記します.当該記事は高専入学~高専編入学試験の全体的な考察を記したものです.各大学の詳細な事項に関しては別個で記事を作成するので,そちらを参照されたい.

 

0. 目次

 

1. 自己紹介

所属学科: 土木工学科

席次: 1~2年 10番前後,3~4年 3位(ランク制に移行した為推測値)

資格: TOEIC730,TOEFL64(R9,L10,S21,W24),中小企業診断士,旅行業務取扱管理者資格,原動機付自転車運転免許,小型特殊自動車運転免許(理系には不要な資格ばかり.恥ずかしながら英語ができない)

趣味: 旅客営業制度研究(平たく言うとJRのきっぷのルールと実務取扱の調査),旧型道路標識調査,郵便局巡り(貯金が専門です)

どこにでもいるような普通の数学(数理的思考力欠乏)と英語が苦手な高専生だと思います.小学~中学の間はDüsseldorf日本人学校に在籍しており,帰国後受けた某国立大学附属校の帰国子女編入試験に落ち,地元公立中で過ごした後,高専に流れ着き今に至ります(もうこの時点で編入とは相性が悪いことが明らか).

高専在籍中は,自身の趣味の内容が買われて任された一般社団法人の理事業務や書籍の校正業務に携わったり,居住地の教育委員会で学習支援員をやったり,大変優秀な級友と色々なコンテストに取り組んだりとほんのちょっとだけアクティブに動いていました.(大半の編入試験において,これらの経歴の効力は微々たるものなので,勉強に注力すべきです)

学業に関して,成績はほとんど過去問演習の賜物といってよく,実力は大して伴っていなかったはずです.そして専門科目もそれっぽいことを書く能力があったことで何とかなっていた始末.順位一桁というのはあくまで虚像であって,蓋を開けてみれば中間層ですら怪しいレベルという体たらくでした(特に数学物理,これらに関してはまた後述する).

 

2. 受験校と検討校

受験校

受験校は「入学してそこの大学院に進みたいか(他大の院に行くような中途半端なことはしたくなかった.研究はしっかりと腰を据えて取り組むものという認識)」「研究内容,担当教員の思想がマッチしているか」を念頭に,精査を行い以下の3校に決定しました.

京都大学に関しては,二年次編入であること,他学部聴講に関して寛容であること,理系分野では珍しく政治的な視点をもった研究室があったことが大きな理由です(詳細は別個記事参照のこと)

名古屋大学に関しては,京都大学の練習に丁度よかったこと(科目が同じ,かつ内容も概ね重複している),規模的にもこじんまりとしていたこと,興味のある研究室の教員の思想が自分とマッチしていたこと,比較的関西に近いことが理由です(詳細は別個記事参照のこと)

専攻科は,単にセーフティーネットとしての機能が期待できそうだった(後々後悔することになる),担当教員と良好な関係を築けていること,院進学が正攻ルートとして確立されていることが理由です.堅い候補とみて選択しました.

 

検討校

  • 関東圏の大学: 東京は「お上りさん感覚で行くところ」という認識なので却下.あそこは人が住むところではない.あとアンチ東京ジャイアニズムなので
  • 北海道大学(特別選抜): 席次的には推薦はもらえたはずだが,当時は遠方ということで却下.低労力で受けられ,かつ研究室の内容は割とマッチしていたので,全落ちした後に挑戦だけでもしておけばと後悔.
  • 神戸大学: 計画系研究室が経済論,理論寄りだったので却下(実践的,個別具体的なものに取り組みたかった.ただ試験科目が数物なのは魅力的)
  • 長岡技科大: 最後まで悩んだ学校.立地がお世辞にもよくないので却下(急行きたぐにがあればなあ).キャリア的にはいい大学ですが.
  • 岡山大学: 土木系に関しては今年から募集開始ということもあり,情報がなく日和見をしてしまった.ただ先遣隊の話を聞くところ,口頭試問無しの「夢を語れ系」面接だったので,受けとけばよかったかなと後悔.

3. 受験までの活動録

  • 小4
  • 高専の存在を知った時から編入の意思は持っていました.
  • 高専1~2年
  • 大して席次がよくなかったので,不安にも思いつつのらりくらりとこなしていってました.部活動(防災系)に加え,種々のコンテストに級友と取り組んだりと充実した日々を過ごしていました.
  • 高専3年
  • オンライン授業のおかげで,席次が一気に一桁になりました.そのせいでもしかしたらいいところの大学いけるのでは?と錯覚するように.TOEICは1年のころから受けていた(勉強はしていない)ので,700台にはいってました.この頃はレポートと化学に苛まれていたので,ろくな自学自習はしていませんでした.
  • 高専4年 

  • なぜか席次がいいままだったので,本格的に前述の大学への進学を検討するように.ただ,勉強に一切手を付けることはなく,旅客営業規則と旅客営業取扱基準規程にうつつを抜かす日々を送っていました.ちなみに所属している高専では「数学概論」という編入数学対策授業が後期に開講されていたので,そこで数学知識の呼戻しをしました(とっかかりを作るうえではよかったです)
  • 高専4年3月 

  • 流石にやらないとマズイと思い,徹底研究,編入数学問題集をぐるぐるしたり,TOEFLの単語帳を周回していました.あとは,優秀な級友のES,面接,筆記試験の対策の面倒も見ていました(高専でも数少ない就職難関企業.合格の報せを聞いたときは自分も大声をあげて喜んだのを覚えています).重要な学力向上ポイントになる春休みでこの有様なので,この時点で全落ちが決まっていたといっても過言ではない.
  • 高専5年4月

  • 早期受験組の志望動機の添削をしたり,TOEFLの申し込みをしたりしていました.このあたりから数学の過去問特訓,物理(力学)にも手を出すようになりました.あと,放課後を使って山口県へ3回ほど行っていました(県内みどりの窓口設置駅が閉鎖されるため)
  • 高専5年5月

  • 早期受験組の旅程提案,乗車券類手配等々やっていました.受験やる気あんの?と言われても仕方ないですが,やはり誘惑(乗車券類手配)には勝てないものです.TOEFLを5月中旬に中津で受けました.怠惰なもので参考書を開いたのは試験3日前という有様,それでも意外とSWは点が取れました(何故?).このあたりから物理(電磁気),化学(一般化学)に手を出すように.
  • 高専5年6月

  • 旅程手配もひと段落し,本格的に受験モードへ(?).京大へ過去問を取りに行ったり,過去問実践演習にも手を出すように.
  • 高専5年7月

  • 対名古屋対策を重点的に行っていました.数学と物理はある程度形ができていたので,高校化学,一般化学(大学範囲)の対策を重点的に行っていました.また,月末には期末試験が控えていて,それの対策も並行しながらやっていたので,頭がパンクしかけていたのは記憶しています.あとは,クラスの進学組の7割近くが進路確定していたのでそれに対する焦燥感も高まっていたように感じています.(コロナでオンライン試験にならないかな?という妙な期待をしていたのは内緒です)
  • 高専5年8月

  • 期末試験が終わると腑抜けの様になっていた気がします.受験+期末試験は割と体力が食われるものです.名古屋大学は落ちたと確信していたので,ウカウカせずに勉強には取り組んでいました.この時点になると基礎事項の振り返り,ここ2年の過去問の形態に沿った演習を中心に行っていました.名大に落ちた事を知ると,「後がないぞ」という奮起に近い感情と,「落ちたらどうしよう」という敗色濃厚に対する焦りが交錯し,結構精神が参っていました.
  • 高専5年9月

  • 面接で妙な事(別個記事参照)を言われたがために,合格発表まで専攻科対策に手を付けられていませんでした.みんなが華麗に合格を決めている中,自分はあっさりと落とされてしまい,そして弾数が残り1…それも命中確率が怪しい専攻科試験しかないということで,自分でも驚く程落ち込んでいました.ふと思い立ち某縁切り神社に行ったり,Twitterに毒吐きをしたり,全落ちしたときのプランを練っては絶望していたりとかなりの奇怪行動を起こしていました.見かねた親が応援してはくれましたが,受かるかどうかわからない専攻科試験への勉強はなかなか手がつきませんでした.ただ無情にも試験日は近づいてくるので,試験1週間前くらいになると観念したのか,自然と演習に取り組むようになっていました(といえども,集中は切れやすかったが)

 

4. なぜ負けたのか?

敗因分析をしなくても察しが付くとは思いますが・・・

  • 出題科目に対する圧倒的な苦手意識と数理的思考力の欠落
  • 高専生らしからぬ発言と言われかねないですが,当人は数学をはじめとする理系諸科目に大きな苦手意識を抱いており,かつ数理的思考力も一般的な受験生と比較し,大きく欠落していたのではないかなと思います(要は公式ありきの解き方に近く,応用スキルが不足).ある程度のレベルまでは十分な訓練で対応できますが,相応のスキルが要求される大学では各個人の素養もある程度求められ,その様なものを持ち合わせていない自分は木端微塵にされたというわけです.
  • 異常な緊張状態
  • 名古屋,京都ともに「何も受かっていない」状態で特攻した為,試験中ですら考えたくもないのに「落ちたらどうしよう」「ウワァ難しい」といった負の思考が脳内を踊っていました.このため,思考に割ける脳領域が普段よりも小さくなり,結果として実力を100%発揮できなかったと分析しています.やはり,試験前になにかしらの「安心要素」は確保すべきでしょう.
  • 実力の見誤りとステータスの有効活用ができていなかったこと
  • 数学ができないのにも関わらず,(易化しているとはいえ)鬼門と言われるような学校に勝負を挑むという愚策を展開したというところが尤もすべてなのではないかなと思います.あとは,努力が大の苦手だということを知っておきながら,相応の努力量が求められるところを志望したというのも大きいでしょう.ただ,成績があるがために周りもその様に慫慂してくるわけで,中々振り返りにくい雰囲気でもあったと考えます.実力とステータス(評点)を見て,試験を有利に展開できるような大学(小論だけ,内申点が点数に含まれる)を選択すればよかったのではと今となっては後悔しています.
  • 演習の作戦見誤り
  • 自身の演習指針は「的を絞って繰り返し演習」としていました.数より質,質より数と色々論が飛び交っていますが,私論としては「質6,数4」くらいの割合で取り組むべきと思います.典型問題しか出ないようなところはともかく,いやらしさ満点の問題を出してくるようなところを受ける場合,少数精鋭主義をとっていると,やったことがない系統のものがでるとフリーズしてしまうことが懸念点として挙げられます.この事を踏まえると様々な形態の問題に触れて,そして慣れておくというのは戦略の一つとして検討したいところです.

 

5.  編入試験とメンタル

編入試験含め受験は良薬にもなるし,逆に毒にもなるという側面を持ち合わせていると感じています.自分を奮い立たせたり,合格した時のよろこびは勿論いいものですが,やはり落ちるとどん底に突き落とされたかのような気分になります.

自分自身,気を病んだことが今まで一度もないといっていいくらい,失敗のない(ものともしない?)半生を歩んできていました.この耐性のなさが今回のスランプに繋がったのではないかと推測しています.読者の皆様には自分のような「まさか自分が病むなんて」と思っている方もいらっしゃれば,「経験したことあるよ」という方,様々な立場がいらっしゃると思います.後学のためにも精神の話題は非常に多様なので,一概には言えませんが教訓として以下のように記しておきます.(カウンセラーでもなんでもないので,確証性は一切ないことをご承知を)

  • 「たまには好きなことをしろ」というが,それすらままならないことがある.
  • 自分の趣味が時間がかかる趣味だったというのもあるかもしれないが,「受験前にそんなことできるかいな」という思考が働いて,純粋に楽しめなくなっていました.ゲームみたいに手軽にストレス解放できるものの方がいいかもしれないですね.
  • 人と話そう
  • 親でもいい,信頼できる人でもいい,誰でもいいから声を出して喋ろう.自分自身,結構溜め込みがちだったので,抑圧から解放することが重要ではないだろうか.夏休み中に試験があるようなところだと誰とも話さなくなるので,特に意識されたいところ.
  • 本命前に成功体験を積もう
  • 今回の試験は半分博打みたいなところしか受けておらず,常に「後がない」状態でかなりのストレスを抱えていたと分析しています.一度成功体験(=合格)を経験することで,自分でも「できるできる」という暗示をかけるとパフォーマンスが改善されるのかもしれません.

また,この受験期のスランプをうまいこと乗り越えている同志をみていると,大体推しか彼女がいるということが共通点として挙げられるということも参考程度に付記しておきます.人間的な愛というものが原動力になるのかもしれませんね.
(難関大合格者とアベックか否かの相関関係を調べてみたいところ)

 

6. 編入試験はセコくやろう

セコくやるということは,決して他人を欺いて蹴散らすということではありません.戦略的にセコくやろうという意味です.受験は情報戦と言われるように,情報が一点を左右するといっても過言ではないくらいです.自分自身が情報収集を行う際に使ったテクニック(といえるほどではないが)をご紹介します. 

  • 高専生を頼ろう
  • 大学編入が少数派という性格を有している以上,有志のブログや学校秘蔵の体験談では対処できない大学もあります(自分の場合は名古屋大学がそうでした).その時は当該大学近隣の高専の所属学生と繋がることが解決の一歩になるでしょう.私はTwitter,TeamsのDM機能を用いて,目ぼしい方にコンタクトを取りました.幸いにも送った方が協力的な方であったので難なく情報を交換することができました(こちらからも幾ばくかの情報は提供しました).ある意味強欲だと言われかねない行為ですが,合格を得るためにはある程度の情報も必要ですから,恥を忍んででもすべきでしょう.最近は便利なことにそんな煩わしいことをしなくても,Studyplusのような「同志」と繋がれるようなサービスもあるので,それらを活用するのも一案かもしれない.)
  • 人文書開示請求制度を活用しよう
  • 受験校を検討する上で受験者数,合格者数といったデータは非常に重要となります.ただ,そういったデータは非公開ないしは昨年度分だけといった感じで簡単には取得できないようになっています.ただ,相手は8割お役所の国立大学法人様ですから,(当該文書を作成している限り)情報開示請求でその壁を乗り越えることができます.私は京都大学の合格者数の推移を知るために,京都大学総務部法務室に討ち入りして過去5年分のデータを得ることができました.(方法など実務的な話題についてはまた別個記事で).
  • Wayback Machineを活用しよう
  • Wayback MachineとはWebのデジタルアーカイブサービスで,例えば閉鎖されてしまった編入対策サイトや,過去の募集要項pdfを閲覧したい際にこれを使うと見ることができるという技です(アーカイブが残っている場合に限る.大体残っている).見えない情報が得られると宝を掘り当てたような感じで気持ちがいいものです.是非お試しあれ.


7. 後進へ

編入試験を全落ちという側面から切り取った情報が少ないので,これから編入試験を受けようとする特攻隊員にアドバイスを以下のとおり残しておきます.

  • 順位ではなく数学と物理の成績を見ろ

数学と物理ができていれば大概の編入試験を乗り越えることができます.順位は編入に対する実力の指標としての効力を一切有していません.逆に数学,物理の成績(評点)は自身の素養と実力を知る上でいい指標になりうるのではないかと考えています(数学物理の定期考査に関しては過去問どおりではないことも多いため).試験のレベルが高いと言われる大学を受ける方で,数学物理の成績が低い場合(90未満)は一度受験校,受験戦略に関して再考すべきと思います.

  • 努力が嫌いなら無理をするな
  • 私の場合,努力が嫌い(できない)から全落ちしたといっても過言ではないくらいです.編入試験は努力量で周囲の席に座っている輩を殴り倒すようなものです.努力ができていないと四方からカウンターパンチを食らうといってもいいでしょう.努力ができないと自覚できている場合は,推薦試験の利用や試験対策の気負いが不要な大学の選択を検討すべきでしょう(もちろん自分を変えたい意味で挑戦するのは大いに結構です.ただ中々人は変わりません).受験は戦略です.努力ができないなら楽をして乗り切りましょう.
  • 専攻科は受験不振者のセーフティーネットではない
  • この話題に関しては各高専で事例が異なるので一概には言えません.あくまで私の所属高専を想定した話です.所属高専の専攻科学力試験は9月末実施と比較的遅めに実施されており,倍率も2~5倍と滑り止めにしては比較的リスキーな選択肢となっています(他高専の場合,前期後期と分散していたり,前期中に学力試験を実施することもあります).全落ちの後残された選択肢が「受かるかどうかもわからない」試験しかないとなると,相当な心労になるのではないかと考えていますし,現に自分自身がそうでした.また時期的にもクラスの9割近くが進路を確定させ,夏休みを満喫している中,一人ひっそりと「受かるかどうかわからない」試験に立ち向かうというのは気をおかしくしても不思議ではないくらいです.専攻科は大学院進学を前提としているのならば素敵な場所なので受けることを否定はしませんが,よくいる「一個だけ受けて落ちたら専攻科に行くつもり」という考えは捨てた方がいいです.少なくとも所属高専の専攻科学力試験は不振学生のセーフティネットとしての十分な機能はないといっていいです.受けるなら技科大などの合格を確保するなど安全策を講じるのが得策でしょう.
  • 進路選択は柔軟に
  • 進路を考えるとき,盲目的に「ここじゃないといけないんだ!」となりがちです.案外,予想外のところにいい進路が眠っていたりします.是非,進学・就職問わず様々な方面にアンテナを張り,「これはないな」と決めつけずに多様な進路検討をしてほしいと思います.

8. 玉砕を通した所感

まさかこんな結果になるとはというのが正直な感想です.ただ,この受験を通して自分が試験(思考力を問うもの)に弱いということ,メンタルも弱いこと,そもそも土木分野への素質を持ち合わせていないのかという疑問,これからの身の振り方,色々なことについて一旦立ち止まり考察した「得難い」経験ができたのではないかと思います.もちろん,上記に挙げた大学に合格することが本望ですが,あくまで大学は「通過点」,まだまだ人生は始まったばかりと考えると,専攻科に進学することもいい選択・・・いやはやこれはある一種の縁により引き寄せられたのではないかと思います.そういう意味では今回の失敗はある一種の成功とも見て取れますしね.幸いにも日本の社会システムは大学編入で落ちたくらいで社会地位が下がるなんてことはありませんから,むしろこれからの身の振り方にかかっているという風に感じています.とりあえずは高専を卒業すること・・・ですが,専攻科入学後も野心を忘れずに様々な事柄に挑戦したいなと思っています.ただ,もうペーパー試験があるところは避けるかな(笑).

ただ,懇意にしているN駅のT駅員と交わした約束が果たせなかったというところだけ残念に感じています.久しぶりに挨拶に行こうかしら.

(終)

 

8000字を超す駄文をお読みいただきありがとうございました.初めてのブログということで酷い様相になっているとは思いますが,どうかお目こぼしの程お願いします(笑)

ここに載せきれていない情報はたくさんあります.時間があるときに記事を作成行く所存ですので,気長にお待ちください.

また,何か編入,私の趣味に関してご質問等ございましたら,Twiiter ID @Parttime_manに一報いただければと思います.話すのが大好きな人間なので,遠慮なくドシドシお送りください.